朝晩の気温が急に肌寒く感じられる今日この頃。
この時期になると年末が近づいてきていることをひしひしと感じるのは私だけではないはず。
ハロウィンが過ぎるとクリスマス、さらに年末・年始と、あっという間に時が過ぎます。
年末・年始になると町のいろんなところで見かけるようになるのが”門松”。
日本に古くから伝わる伝統でもありますが、ではなぜ飾るようになったのでしょうか。
よく見かけられる門松ですが、その意味については意外と知らない人も多いことでしょう。
それに伴い、飾る期間というのにももちろん意味があるわけで、知らずに飾ると少し恥ずかしい思いをするかもしれません。
そこで、今回門松が飾られる意味と正しい時期、また費用について解説します。
門松
門松とはお正月に日本の家の門前などに立てられる松や竹、梅などを用いた正月飾りのことを指します。
新しい年を迎える際に、玄関先に飾る縁起物とされています。
別名、松飾りや飾り松、立て松とも言う方もいらっしゃいます。
門松は新年の季語にもなっており、日本のお正月の象徴とも言えるものなのです。
門松を飾る理由
正月になると神様(歳神)が降りてくるとされており、門松は家に神様を招き入れる目印として飾られるようになりました。
歳神様を迎え入れることで、家族の健康や長寿をお祈りしてきたのです。
この風習は平安時代後期までさかのぼり、当時の宮中儀礼であった「小松引き」が起源とされています。
小松引きとは正月初めの子の日に、野山に出て小松を引き抜き延命を願った行事のこと。
どちらも長寿をお祈りする催しであることがわかります。
また門松には悪い鬼や邪気などが家に入らないようにする魔除けの効果もあるとされています。
門松に使用される縁起物
門松は地域によっても様々ですが、一般的に松・竹・梅などの縁起物が用いられます。
ではそれぞれにどのような意味があるのでしょうか。
松
松は生命力が高く、一年中落葉しない常緑樹であることから生命力を象徴します。
冬でも青々と茂る松を歳神様の枯れることがない生命力とかけているようです。
松は古くから神が宿る木とされていること、さらに神を待つ(松)という意味も込められて門松に用いられます。
竹
竹は成長が早く、すくすくと真上に伸びることから、生命力や長寿、繁栄を表します。
また、雨風にも負けずまっすぐに伸びる姿から誠実さや強い志の象徴としても利用されています。
門松において竹はよく目立つ存在ですが、竹が使われるようになったのは室町時代からだそうです。
梅
梅は他の花よりひと足早い新春頃に開花するため、出世や開運を象徴する年始にふさわしい縁起物として利用されます。
葉牡丹
葉牡丹は、縁起が良いとされている牡丹の花に花姿が似ており、またその開花時期も似通っていることから門松に使われます。
葉が幾重にも重なる姿からが”吉事が重なる”とされ、これも縁起が良いものとして使用されています。
千両・万両
千両や万両は、赤い実をたくさん付けることから”子孫繁栄”の象徴として使用されます。
千両という名前はたくさんの実を大金に見立ててつけられたそうです。
南天
南天は、難を転じる”難転”や成天(なるてん)となぞらえ、縁起の良い植物として利用されます。
その他
その他、本数や組み合わせる竹の長さによっても異なる意味が込められます。
陰陽道の影響から奇数が縁起の良い数であるとされるため、3本の竹を組み合わせ、その長さも「7:5:3」という奇数をベースに決められています。
彩りにシンピジウムや胡蝶蘭などを使用する門松も近年はよく見られます。
門松を飾る時期
門松は12月25日〜28日までに飾るのが良いとされています。
その中でも特に28日が良いでしょう。
日本で”8”は末広がりで幸運を意味するとし、28日も同様に縁起が良い日とされています。
29日は”二重苦”を連想させ、 31日は一夜飾りと呼ばれるためあまり縁起が良くないとされています。
門松を飾るなら最低限29日と31日は避けるようにしましょう。
門松を片付ける時期
門松やしめ飾りなどのお正月飾りを出しておく期間を”松の内”と言います。
”松の内”は関東地方では1月7日、関西地方では1月15日までと地域によって異なります。
つまり1月7日~15日が過ぎるころには飾りは一斉に片付けられるのです。
門松の飾り方
門松は、玄関前または門の前、マンションやビルであれば建物の玄関入り口の左右に対で飾ります。
神様をお迎えする目印となるので左右一対という風に決まっているようです。
門松レンタルの費用相場
2尺一対(約60cm):27,000~38,000円
3尺一対(約90cm):37,000~48,000円
4尺一対(約120cm):47,000~58,000円
5尺一対(約150cm)
6尺・・・
使用している植物の数やボリュームにもよりますが、平均的に上記の価格に収まるところが多くなっています。
その他のお正月の装飾
門松について解説しましたが、正月飾りは門松に限りません。
ポピュラーなものとしてはしめ飾りや鏡餅が挙げられます。
しめ縄
しめ飾りは神様が宿る神聖な場所の目印となり、災厄を払う役割があるとされています。
対で飾る門松はスペースが必要であるため、しめ飾りを家の門や玄関につけるご家庭が増えてきています。
鏡餅
鏡餅は年神様へのお供えものとして準備されます。
餅は青銅鏡、橙は玉、干し柿は剣と、三種の神器に見立てた飾り方が一般的となっています。
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門松のデザイン・大きさなど種類は様々なものを扱っており、ご希望にもある程度対応可能です。
また大きな魅力としては、本物の竹を使用しいているという点。
近年竹を入手することが難しくなってきておりますが、満湧園では本物の竹を採取し、綺麗に磨いて門松に使用しております。
プラスチックなどで作られたものでは感じられない和の良さが際立ちます。
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