城南宮 春の山

歴史

城南宮は平安時代のはじめ、平安京遷都に際し創建されたと伝わる城南宮。平安時代後半、城南宮を取り囲むように壮大な『鳥羽離宮』が造営され、白河上皇や鳥羽上皇による院政の場として京の政治・文化の中心になった時代もありました。

その後、応仁の乱などで荒廃しましたが、江戸時代に再建。

江戸時代から明治時代へと移り変わる中では勃発した『鳥羽・伏見の戦い』では城南宮があるこの地は主戦場となりました。


中根金作氏の作庭

城南宮の「室町の庭」と「桃山の庭」が、氏が造園家として最初に手掛けた庭園で、その後「平安の庭」、「春の山」更に晩年の「城南離宮の庭」と、生涯をかけて城南宮の神苑の作庭に携わりました。


5つの庭

春の山

中でも「春の山」は150本のしだれ梅がうすべに色や紅白の花を装い、春の訪れを告げます。その景色は圧巻です。

また、それと同時に青々した苔の上に落ちる散り椿と梅のコラボがすごく風情があります。毎年この写真のスポットは大渋滞です。

椿も梅の時期と同じくして、苑入口から春の山、さらに平安の庭にかけて150品種・約400本の椿が次々に花開きます。


平安の庭

平安時代の貴族の邸宅、寝殿造りの庭をモデルにした「平安の庭」。さらに進むと王朝の雅を偲ばせる曲水の宴が催される苔の庭が広がっています。


室町の庭

茶道、生花、能楽などの日本文化が大成された室町時代の様式でつくられた池泉回遊式庭園の「室町の庭」。4月末の藤、5月のつつじ、秋の紅葉が特に美しい。


桃山の庭

水を用いずに海を表した枯山水様式の庭で欧州の文化に出会い、武士が天下統一を目指した桃山時代の豪壮な気風を反映しています。広々とした芝生が大海原、点在する岩が沿岸の島々を表します。船の形に剪定された松を欧州から黄金の国ジパングに来た船と想像するのも楽しい。4月の桜、5月のつつじ、青空澄み渡る新緑の季節のころが美しい。


城南宮離宮の庭

城南宮の一帯が最も華やかであった平安時代後期の様子を表す枯山水の庭園。